OpenAI Dotsとは?日本で使える?Muse・Grok Bot・OpenClaw比較

OpenClaw Team

OpenAI Dotsは、ChatGPTの中で24時間動き続けるパーソナルAIエージェントです。OpenAIが2026年9月29日(米国時間)にサンフランシスコで開いた開発者イベント「DevDay 2026」で、基調講演の最初の製品として発表しました。エージェント一つひとつは「Dot」と呼ばれ、GPT-6 Astraで動きます。それぞれが専用のクラウドPCを持ち、4,000以上のアプリとつながり、ChatGPTを閉じたあとも作業を続けて、判断が必要なときだけ連絡してきます。

常時稼働型のエージェントは、この7週間で大手3社から相次いで登場しました。8月11日にxAIのGrok Bot、9月8日にMetaのMuse、そして今回のOpenAI Dotsです。3つが目指すものは同じで、今年に入ってオープンソースのOpenClawが広めた「いつも動いているエージェント」です。OpenAIは2月に、そのOpenClawの生みの親を迎え入れてもいます。

日本のユーザーにとって気になるのは、Dotsは日本で使えるのか、いくらかかるのかでしょう。先に答えると、提供開始時点で対象から外れたのは欧州経済領域(EEA)・英国・スイスのProユーザーで、日本は除外されていません。ただし使えるのはChatGPT Pro(日本では月額16,800円から)とBusiness Premiumの契約者に限られ、順次展開のため手元に届くまで数日かかることがあります。この記事では、Dotsでできること、料金、弱点を整理したうえで、Muse、Grok Bot、OpenClawと項目ごとに比べます。

この記事の要点

  • OpenAI Dotsは、GPT-6 Astraで動き、Dotごとに専用のクラウドPCを持つエージェントです。4,000以上のアプリと連携し、ChatGPT(テキスト・音声)、Slack、Microsoft Teamsから話しかけられます。SMSと電話にも対応予定です。最初の1つはChatGPT Pro(月100ドルから、日本では16,800円から)かBusiness Premium(1ユーザーあたり月125ドル)に含まれます。EEA・英国・スイスのProユーザーは当面対象外ですが、日本は除外対象に入っていません。
  • Meta Museは無料で始められます(有料は月20ドルと100ドル)が、米国とカナダ限定です。Grok BotはSuperGrokとCursorの有料プランに付属し、すべてのBotが1台のクラウドPCを共有します。
  • 3つともクローズドで、開発元のモデルしか使えません。OpenClawはオープンソースで、GPT、Claude、Gemini、ローカルモデルを自由に選べ、どこでも動かせます。オープンソース版はLINEにも対応しています。
  • サーバーを用意せずにOpenClawを使いたいなら、open-claw.orgで自分専用のOpenClawをクラウド上に用意できます。GPT-6 Astra、Claude Opus 5、Geminiのクレジット込みで月額39.90ドルからです。
OpenAI Dots・Muse・Grok Bot・OpenClawの違いを2分で解説(英語)

OpenAI Dots・Muse・Grok Bot・OpenClawの比較表

OpenAI Dots Meta Muse Grok Bot(xAI) OpenClaw
公開時期 2026年9月29日 2026年9月8日 2026年8月11日 2025年11月(当初の名前はClawdbot)
AIモデル GPT-6 Astraのみ Muse Sparkのみ xAIのGrok(選択不可) 自由に選択:GPT、Claude、Gemini、DeepSeek、ローカルモデルなど
動く場所 OpenAIのクラウド上にある専用PC Metaのクラウド上の専用仮想マシン 全Botで共有する1台のクラウドPC 自分のPC、サーバー、ホスティング環境
話しかける手段 ChatGPT(テキスト・音声)、Slack、Teams。SMSと電話は予定 Museアプリ、muse.ai、Mac版、WhatsApp Grok Botアプリ(デスクトップ・モバイル) LINE、Telegram、Slack、Discord、iMessageなど20以上
アプリ・ツール連携 ChatGPTの4,000以上のアプリとプラグイン Metaが審査したコネクタ 人と同じようにサイトへログイン。操作を見て覚える 自分で追加・自作するスキルとプラグイン
最低料金 ChatGPT Pro(月100ドル〜)かBusiness Premium(1ユーザー月125ドル) 無料。有料は月20ドルと100ドル SuperGrok・Cursorのプランに付属(月20ドル〜) ソフトは無料。マネージド版は月39.90ドル〜(40ドル分のAPIクレジット込み)
提供地域 ProはEEA・英国・スイスが対象外(日本は除外対象に入っていない) 米国とカナダ SuperGrok・Cursorの販売地域 どこでも
オープンソース いいえ いいえ いいえ はい(MIT)

OpenAI Dotsとは?

Dotsは、ユーザーの目標に向かってバックグラウンドで働き続けるパーソナルエージェントです。OpenAIによれば、頼れる右腕や自走できるエンジニアに頼むのと同じ感覚で、大きな仕事をまるごと任せられる存在です。やってほしいことを伝えておけば、Dotは昼も夜も少しずつ作業を進めます。サム・アルトマンCEOは壇上で、Dotsを「an AI helper that always has your back」(いつでも味方でいてくれるAIヘルパー)と表現しました。

DevDay 2026でOpenAI Dotsを発表するサム・アルトマン氏と、SlackとメールをまとめたDot「Alfred」の画面を映したスマートフォン DevDay 2026のステージで紹介されたDots。デモ用のDot「Alfred」は朝のうちにSlackとメールに目を通し、急ぎの用件はないこと、確認してほしいものが3件あることを伝えています。(画像:OpenAI DevDayのライブ配信)

現時点でDotにできることは次のとおりです。

  • 専用のPCで作業する:Dotごとにクラウド上のPCとブラウザが用意され、いつでも開いて作業の様子を見られます。許可すれば、自分のノートPC上で作業させることもできます。
  • いつものアプリを使う:ChatGPTに連携済みのアプリをそのまま使えます。OpenAIによると、Gmail、Googleカレンダー、Slack、GitHub、Notionなど4,000以上のアプリがDotsで使えます。
  • 閉じても止まらない:ChatGPTのウィンドウを閉じても作業を続け、進み具合を報告し、確認が必要なときだけ声をかけてきます。
  • 仕事の進め方を覚える:どんなときに割り込んで知らせるべきか、どの判断なら任せてもらえるのかを学んでいきます。
  • どこからでも同じ相手と話せる:デスクトップ、Web、スマートフォンのChatGPTからテキストや音声で話しかけられ、SlackやMicrosoft Teamsからも呼び出せます。どこから連絡しても、それまでの経緯は引き継がれます。次の窓口としてSMSと電話が予告されており、Impress Watchによると、ProユーザーはiMessageとRCSでのテキストメッセージ機能の限定ウェイトリストに登録できます。

Dotsで4,000以上のアプリが使えることを示すDevDayのスライドと、GmailやGoogleカレンダーなどChatGPTのプラグインが並ぶスマートフォン画面 Dotsは、ChatGPTでつないだプラグインをそのまま使います。(画像:OpenAI DevDayのライブ配信)

始め方は簡単です。ChatGPTのデスクトップアプリかPCのブラウザでDotを開き、名前を付けてアプリを連携すれば動き始めます。その後はスマートフォンのChatGPTアプリからもやり取りを続けられます。国内でもSlackやTeamsを業務チャットに使っている職場は多いので、ふだんのチャンネルからそのまま頼みごとができるのは便利なポイントです。

メッセージで相談し、「はい」を待つ

デモでいちばん人間らしかったのは、「Todd」という名前のDotがユーザーに夕食の相談を送ってきた場面です。Toddは「Launch Prep」(ローンチ準備)の予定が夕食の時間までずれ込んでいることに気づき、フードデリバリーの候補を2つ、カートの合計金額つきで用意しました。メキシコ料理が約29ドル、タイ料理が41.33ドルです。ユーザーの返事は「メキシカンにしよう。でもまだ注文しないで」。Toddは注文せずに待ちました。

Dot「Todd」が夕食の候補2つとカートの金額をメッセージで送り、ユーザーが「まだ注文しないで」と返すと待機するデモのアニメーション OpenAIによるメッセージのデモ。SMSと電話への対応は発表済みで、まだ誰でも使える段階ではありません。(画像:OpenAI)

このデモには、エージェントにどこまで任せるかについてのOpenAIの考え方が表れています。標準で、次のような仕組みが用意されています。

  • 組み込みのルール:Dotが自分の判断で動いてよい場面と、確認を求めるべき場面を決めます。
  • カスタムルール:特定の操作を許可する、禁止する、承認制にする、といったルールを自分で追加できます。
  • 自動レビュー:アカウントに影響したり、情報を外部と共有したりする可能性のある手順は、自動でチェックされます。
  • 自発的なリサーチは読み取り専用:Dotが自分から調べものをするときは、連携したデータを読めるだけで、メッセージの送信、内容の変更、ブラウザの操作はできません。
  • 重要な操作はユーザーが行う:パスワードの変更は必ずユーザー自身が行います。保存済みのパスワードは、モデルに中身を見せずに使えます。

OpenAIは、Dotsがまだ間違えることがあると率直に認めており、影響の大きい作業は必ず自分で確認するよう呼びかけています。また、次期モデルのGPT-6.1 Astraは、指示された範囲と権限の中にとどまるという自社の基準をまだ満たしていないとして、公開を見送っています。

OpenAI Dotsの料金と提供地域

内容
対象 ChatGPT ProとBusiness Premium。9月29日から順次展開。Enterprise、Edu、Healthcareはベータ版で、管理者が有効にすると使えます(初期設定はオフ)
料金 最初のDotはプランに含まれ、追加料金はかかりません。ChatGPT Proは月100ドル・200ドル・500ドルの3段階(日本では月額16,800円から)。Business Premiumは1ユーザーあたり月125ドル(年払いなら月100ドル)
利用枠 Dotとの会話はChatGPTの利用上限にカウントされず、最初の1カ月は上限が拡大されます。DotがCodexやChatGPT Workで始めた作業は通常どおりカウントされます
Dotの追加 Dotの追加、処理の高速化、月あたりの作業量の拡大は、今後月額の定額料金で提供される予定です。価格は未発表です
提供地域 「対象市場」のみ。提供開始時点では欧州経済領域(EEA)、英国、スイスのProユーザーは対象外で、18歳未満も使えません。Business PremiumはChatGPTの対応地域すべてで使えます

OpenAI Dotsは日本で使える?

日本は除外された地域に含まれていません。 OpenAIが提供開始時点で対象外としたのは、欧州経済領域・英国・スイスのProユーザーです。日本でChatGPT ProかBusiness Premiumを契約していれば、順次展開の対象になりしだい使える見込みです。ただし、OpenAIは「対象市場」に含まれる国の一覧をすべて公開しているわけではなく、アカウントに届くまで数日かかることもあります。

使う前に知っておきたい点もあります。

  • ChatGPT Plusや無料版では使えません。 当初の対象はProとBusiness Premiumで、Enterprise、Edu、Healthcareはベータ版の扱いです。個人で試すなら、月額16,800円からのProへの加入が前提になります。
  • LINEからは話しかけられません。 現在の窓口はChatGPT、Slack、Teamsで、次に予告されているのもSMSと電話です。日本でふだんのやり取りの中心になっているLINEは、今のところ含まれていません。
  • 仕事で使うなら、データの扱いを先に決めておきましょう。 Dotは連携したメール、カレンダー、社内チャットを読み、クラウドPCで作業します。顧客の個人情報を扱う業務に使うなら、個人情報保護法の観点から、どのデータをどこまで任せるのかを社内で整理しておく必要があります。Enterprise、Edu、Healthcareではベータ版が初期設定でオフになっているため、導入の時期は管理者が判断できます。

法人向けのSpecialist Dots

OpenAIは法人向けに、Specialist Dotsの限定的なパイロットも用意しています。経理、メールマーケティング、法務分析、問い合わせチケットの対応といった業務を担う組織単位のエージェントで、会社の目標や背景情報、フィードバックを共有しながら働きます。複数のDotがチームとして協力する仕組みも計画されています。

「Specialist dots」と題したDevDayのスライド。経理、メールマーケティング、法務分析、チケット対応が並んでいる Specialist Dotsは、一部の企業を対象にした限定的な試験段階です。(画像:OpenAI DevDayのライブ配信)

dot.comを開くとGrok Botのページに

発表当日の夜、dot.comにアクセスするとGrok Botの紹介ページx.ai/botに転送されることが話題になりました。Whoisの記録によると、このドメインは7月に持ち主が変わっています。xAIはコメントしていません。いたずらなのか偶然なのかはわかりませんが、「dots」から1文字消すだけでライバルの製品ページにたどり着く形になりました。

dot.comの転送先であるx.ai/botのページ。「Meet Grok Bot: AI teammates you can give real work to」と書かれている ブラウザでdot.comと入力すると、このページが表示されます。(画像:x.ai)

1分でわかるMuseとGrok Bot

Meta Muse

MuseはMetaのパーソナルエージェントで、自社開発のMuse Sparkモデルを使い、同社クラウド上の専用仮想マシンで動きます。Museアプリ、muse.ai、Mac版、WhatsAppから使えます。得意なのは日常の用事で、旅行の予約、フォームの入力、米国の店舗への電話、StripeのLinkを使ったWalmartやBest Buyなど提携先での買い物までこなします。無料で始められ、有料プランは月20ドルと100ドルです。公開から10日で米国App Storeの1位になり、ChatGPTを抜きました。

弱点は、提供が米国とカナダに限られることと、会話が初期設定で学習に使われること(オフにはできます)です。日本経済新聞は9月25日にMuseが近く日本でも始まると報じましたが、開始日はまだ発表されていません。詳しくはMuse AIとOpenClawの比較記事で解説しています。

米国App Storeの無料アプリランキング。1位がMetaのMuse、2位がChatGPT Museは米国App Storeの無料ランキングでChatGPTを上回りました。

xAI Grok Bot

Grok BotはxAIのエージェントで、「実務を任せられるAIの同僚」をうたっています。Botには本物のブラウザ、ファイルシステム、ターミナルを備えた常設のクラウドPCが用意され、人と同じようにツールへログインして、ユーザーがいない間に複数の手順からなる作業を片付けます。目玉は「teach a task」で、一度自分で作業してみせると、Botがそれを繰り返し実行できるルーティンに変えます。

単体では販売されておらず、SuperGrokとCursorの有料プランに付属します。SpaceXが8月にCursorを買収したため、Grok BotとCursorはアカウントと請求がひとつにまとまっています。地域制限は特に発表されておらず、SuperGrokやCursorを契約できる地域なら使える形です。

注意点は2つです。モデルを選べないこと、そしてすべてのBotが1台のPCを共有することです。そのPC上のログイン情報やファイルはどのBotからも使えるため、xAI自身もドキュメントで、Botを分けてもセキュリティ境界にはならないと警告しています。

どれもOpenClawに似ている理由

これは偶然ではありません。OpenClawは、今年GitHubで一気に広まったオープンソースのパーソナルエージェントで、スター数は約39万に達しています。常に起動していて、ふだんのチャットアプリから話しかけられ、本物のブラウザとシェルを使いこなし、使うほど記憶が積み上がる。人々がエージェントに求めていたものを形にしたのがOpenClawでした。

  • 2026年2月、OpenClawの作者Peter Steinberger氏がOpenAIに入社しました。目的は「エージェントをすべての人に届けること」で、OpenClawは独立したオープンな財団に移管されています。
  • 9月には、Meta Superintelligence LabsのNat Friedman氏が、Museはゼロから作ったものの、製品としてはOpenClawから大きな影響を受けたと語りました。チームがOpenClawを動かせるよう数百台のMac miniを購入したこと、OpenClawのようなエージェントを安全で使いやすく、何十億人にも届けられる形にするのが目標だったことも明かしています。
  • 専用のPCを持つ常時稼働の「同僚」というGrok Botのうたい文句も、発想はまったく同じです。

DevDayの発表は、AI大手3社が、それぞれ自社の囲い込み型サービスとしてOpenClawのようなエージェントを作ったと見るのが妥当でしょう。いずれも完成度は高い一方、開発元のモデルとクラウドに縛られ、使える地域も開発元次第です。

OpenAI Dots、Meta Muse、Grok Bot、OpenClawが動く場所の比較図。3つは開発元のクラウドで固定のモデルを使い、OpenClawは自分で管理する環境で好きなモデルを使える 発想は同じでも、決める人はそれぞれ違います。モデルを入れ替えたり、エージェントを丸ごと持ち出したりできるのはOpenClawだけです。

OpenAI Dots・Muse・Grok Bot・OpenClawを項目ごとに比較

1. 導入の手軽さ:Dots・Muse・Grok Botが優位

大手3社のエージェントは、どれも数分で始められます。ログインしてエージェントに名前を付け、アプリをつなぐだけです。OpenClawを自分で動かすなら、常時起動のPCかサーバー、Node.js、APIキーの設定、チャットアプリとの連携が必要です。マネージド版のOpenClawを使えば、この差はほとんど埋まります。

2. アプリ連携:Dotsの勝ち

ここがDots最大の強みです。ChatGPTの4,000以上のアプリとプラグインに加えてSlackとTeamsをそのまま使えるので、仕事がSaaS中心の人には大きな差になります。Grok Botは別のアプローチで、人と同じようにWebサイトへログインするため、APIが用意されていないサービスでも操作できます。APIを公開していない社内システムや国内のWebサービスでは、こちらのほうが役立つ場面もあるでしょう。Museのコネクタは数が少なく、Metaの審査を通ったものに限られます。OpenClawにはブラウザ、シェル、増え続けるスキルのライブラリがありますが、選んで入れるのは自分です。

3. AIモデル:OpenClawの勝ち

DotsはGPTだけ、MuseはMuse Sparkだけ、Grok BotはGrokだけで、選択肢はありません。OpenClawなら作業ごとにモデルを選べます。難しい問題にはGPT-6 Astra、文章やコードにはClaude Opus 5、こまめな定期チェックには安価なGemini 3.8 Flash、社外に出したくないファイルにはローカルモデル、という使い分けができます。来月もっと良いモデルが出ても、1分で切り替えられます。

4. 安全性と制御:大手3社ではDotsがリード

いまのところ最も充実した制御の仕組みをそろえているのはOpenAIです。許可・禁止・承認を細かく決められるカスタムルール、自動レビュー、読み取り専用の自発的リサーチ、モデルに見せないパスワードの扱いを備えています。MuseではSentinelという独立したエージェントが、仮想マシンから外に出る通信を承認します。Grok Botはパスワード、二段階認証、CAPTCHA、支払いの場面で操作をユーザーに戻しますが、すべてのBotが1台のPCを共有します。OpenClawでは、ルールもサンドボックスも自分で決めます。自由度が高いぶん、責任も自分で負うことになります。

5. 使える場所:OpenClawの勝ち

Museは米国とカナダだけです。DotsはChatGPT Proの場合、EEA・英国・スイスが提供開始時点で対象外です。日本は除外されていないものの、ProかBusiness Premiumの契約が前提になります。Grok BotはSuperGrokかCursorを契約できる地域が条件です。OpenClawは国を問わず動き、LINE、Telegram、Slack、Discord、Microsoft Teamsなど20以上のチャットアプリから話しかけられます。4つの中でLINEから頼みごとができるのは、オープンソース版のOpenClawだけです。

6. 料金:最安はMuse、最も高いのはDots

Museには無料枠があります(ただし日本ではまだ使えません)。Grok BotはSuperGrokかCursorの有料プランに付属し、月20ドルからです。マネージド版のOpenClawは、40ドル分のモデル利用クレジット込みで月39.90ドルから。Dotsを使うには、月100ドル以上のChatGPT Pro(日本では16,800円から)か、1ユーザーあたり月125ドルのBusiness Premiumが必要です。

7. データの所有と囲い込み:OpenClawの勝ち

Dots、Muse、Grok Botはいずれもクローズドです。エージェント本体も記憶も履歴も、各社のサーバー上に各社の規約のもとで置かれます。OpenClawはMITライセンスで、記憶は普通のMarkdownファイルなので、読む・編集する・バックアップする・別の環境へ移すのも自由です。マネージド版のOpenClawをやめるときも、全データをエクスポートして自分で動かせます。データがどこにあり誰が触れられるのかを自分で確かめやすいのも、OpenClawの利点です。

OpenAI Dots、Meta Muse、Grok Bot、OpenClawを導入、アプリ、モデル、安全性、提供地域、料金、データの所有の7項目で比べたスコアカード アプリ連携と完成度ではDots、選ぶ自由とデータの所有ではOpenClawに軍配が上がります。

どのパーソナルAIエージェントを選ぶべき?

OpenAI Dotsが向いている人:

  • すでにChatGPT ProかBusiness Premiumを契約している。
  • 仕事の中心がSlack、Teams、Gmailなど、ChatGPTとつながるSaaSアプリにある。
  • 承認ルールの仕組みがいちばん整ったものを使いたい。モデルは選べなくてもかまわない。

Meta Museが向いている人: 米国かカナダに住んでいて、用事や買い物を無料で任せたい。データをMetaに預けることに抵抗がない。日本在住なら、提供開始を待つことになります。

Grok Botが向いている人: すでにSuperGrokかCursorを契約していて、APIのないWebサイトでの作業を、一度やってみせて覚えさせたい。

OpenClawが向いている人:

  • 使うモデルを自分で選び、あとから切り替えたい(GPT、Claude、Gemini、ローカルモデル)。
  • LINEやTelegramなど、ふだん使っているチャットアプリから頼みごとをしたい。
  • 記憶やファイルを自分の管理下に置き、特定の会社に縛られたくない。
  • 月額16,800円のChatGPT Proに入らなくても、本格的なエージェントを使いたい。

OpenAI Dots、Meta Muse、Grok Bot、OpenClawのどれを選ぶかの目安:ChatGPT・Slack・Teams中心ならDots、米国・カナダで無料の用事代行ならMuse、Web作業を一度見せて覚えさせたいならGrok Bot、モデルもデータも自分で持ちたいならマネージド版のOpenClaw

Dotsと同じGPT-6 Astraも使える、サーバー不要のOpenClaw

OpenClawではなく大手のエージェントを選ぶ最大の理由は、導入の手軽さでしょう。open-claw.orgは、その手間を代わりに引き受けます。オープンソースのOpenClawを私たちが運用し、契約者一人ひとりに専用の隔離されたインスタンスをクラウドのサンドボックス上に用意します。Dotと同じように24時間動き続け、サーバーもコマンド操作も、自分でのAPIキー取得も要りません。

  • ChatGPT ProなしでGPT-6 Astra:プランには、Dotsを動かしているGPT-6 Astraに加え、GPT-5.6、Claude Opus 5、Gemini 3.8 FlashのAPIクレジットが含まれ、各社の公式価格で消費されます。モデルはいつでも切り替えられます。
  • 数分で使い始められる:管理画面で「Create and initialize」を押せば準備完了です。ブラウザ上でそのまま会話でき、TelegramやFeishu(Lark)も管理画面から連携できます。手順はセットアップガイドとTelegram連携ガイドで紹介しています。
  • 住んでいる場所を選ばない:「対象市場」の線引きはなく、日本からもそのまま使えます。
  • データはあなたのもの:記憶、ファイル、会話はあなた専用のインスタンスに保存され、私たちが会話を学習に使うことはありません。全データをエクスポートして、いつでも自分でホストできます。
  • 中身は本物のOpenClaw:オープンソース版と同じエージェントなので、スキル、定期実行(cron)、ハートビート、ブラウザ操作、シェルがすべて使えます。

open-claw.orgの管理画面:専用OpenClawインスタンスの状態とゲートウェイへのアクセス(サンプルデータ) open-claw.orgのOpenClaw管理画面(サンプルデータ)。

料金は月額39.90ドル(40ドル分のAPIクレジット込み)から、年間プランなら月あたり23.94ドルです。Dotが使えるChatGPTの最安プランの半額以下で始められます。料金プランを見るか、ほかのユーザーがOpenClawで作ったものをのぞいてみてください。

よくある質問

OpenAI Dotsとは何ですか?

2026年9月29日のOpenAI DevDayで発表された、ChatGPTの常時稼働型パーソナルAIエージェントです。一つひとつのDotがGPT-6 Astraで動き、専用のクラウドPCを持ち、4,000以上のアプリと連携してバックグラウンドで作業します。重要な操作の前には承認を求めます。

OpenAI Dotsの料金はいくらですか?

最初のDotは、ChatGPT Pro(月100ドルから、日本では月額16,800円から)とBusiness Premium(1ユーザーあたり月125ドル、年払いなら月100ドル)に追加料金なしで含まれます。Dotの追加や処理能力の拡大は、今後月額の定額料金で提供される予定で、価格は未発表です。

OpenAI Dotsは日本で使えますか?

日本は除外地域に含まれていないため、ChatGPT ProとBusiness Premiumのユーザーには順次展開される見込みです。アカウントに届くまで数日かかることがあり、OpenAIは対象国の一覧をすべては公表していません。提供開始時点で対象外なのは、欧州経済領域・英国・スイスのProユーザーと、18歳未満のユーザーです。

ChatGPT Plusでも使えますか?

使えません。対象はProとBusiness Premiumで、Enterprise、Edu、Healthcareは管理者が有効にするベータ版です。無料版とPlusは当初の対象に含まれていません。

Dotから電話やSMSは来ますか?

現時点では、ChatGPTの中でテキストか音声でやり取りでき、SlackやMicrosoft Teamsからも呼び出せます。SMSと電話は次の窓口として発表されていますが、いつ全員に届くかは明らかにされていません。

OpenAI DotsとGrok Botの違いは何ですか?

どちらもクラウドPCを持つ常時稼働のエージェントです。DotsはGPT-6 Astraで動き、Dotごとに専用のPCがあり、ChatGPTの4,000以上のアプリ、Slack、Teamsとつながります。Grok BotはxAIのモデルで動き、すべてのBotが1台のPCを共有し、一度やってみせた作業を覚えます。DotsはChatGPT ProかBusiness Premium、Grok BotはSuperGrokかCursorのプランで使えます。

dot.comがGrok Botのページに飛ぶのはなぜですか?

dot.comは7月に持ち主が変わっており、OpenAIがDotsを発表した日の夜から、Grok Botのページ(x.ai/bot)へ転送されるようになりました。xAIはタイミングについて説明していません。

OpenAI DotsはOpenClawをもとに作られたのですか?

公式にはそうではありません。DotsはOpenAI独自のクローズドな製品です。ただし、OpenClawの作者Peter Steinberger氏は2026年2月にOpenAIに入社しており、専用のPCを持って常に動き続けるエージェントという発想はOpenClawと共通しています。OpenClaw自体は、独立した財団のもとでオープンソースのまま開発が続いています。

OpenAI DotsやMuseはLINEで使えますか?

使えません。Dotsの窓口はChatGPT、Slack、Teams、MuseはMuseアプリ、muse.ai、Mac版、WhatsAppです。LINEから話しかけられるエージェントを探しているなら、オープンソース版のOpenClawがLINEに対応しています。なお、open-claw.orgの管理画面から現在連携できるのはTelegramとFeishu(Lark)、それにブラウザ上のチャットです。

ChatGPT ProなしでGPT-6 Astraを使えますか?

使えます。open-claw.orgのプランにはGPT-6 Astra(ほかにClaude Opus 5やGemini 3.8 Flash)のAPIクレジットが含まれ、自分専用のOpenClawの中で使えます。料金は月額39.90ドルからです。

参考資料

OpenAI Dotsとは?日本で使える?Muse・Grok Bot・OpenClaw比較